2013年12月28日土曜日

静かなお別れ

クリスマスイブの夜のことでした。

夫はまだ会社、子どもは塾。
ひとりでパソコンに向かって、
絶対に今年じゅうには終わりそうもない仕事に
無駄な抵抗を試みながら、
ひとり、
フルーツケーキが焼きあがるのを待っていました。

あれ? いつの間にか
オーブンレンジの音が消えている。

見に行くと、
彼は、ひっそりと息を引き取っていたのでした。
音もたてずに。

たたいても、電源を入れ直しても
もう二度と、息を吹き返すことはありませんでした。

彼がうちにやってきてから12年間。
思えば、長い付き合いだったね…。
毎日、こき使ったよね…。
今までありがとう。

未完成のケーキは、どうしよう?
オーブントースターだと、たぶん火が強すぎる。

そこで蒸し器の登場。
思っていた仕上がりとは違うかもしれないけど
火を通せば、食べられるはず。

そういえば、蒸し器、最近使ってなかったなぁ。
これからはもっと使おう。

誰かが消えることで
輝きを取り戻す人もいる。

電子レンジにお礼の気持ちを込めて
掃除をしながら、そんなことを考えました。

2013年の終わりに
印象に残った小さなできごとでした。

今年も、つたないブログを読んでいただいて
ありがとうございました。

今年の後半は、心が乱れて、まとまりがなく
途中まで書いては、消すということを
何度も繰り返しました。

書けば書くほど、
書くことって、本当に難しいなと思います。
でも、頑張って 来年も書き続けたいと思います。


お仕事でお世話になった、
布小物作家の酒向志保さんのご主人(ランプ作家)が
本を出されました。
「手作りで楽しむビーズランプ」サコウダイスケ(日本ヴォーグ社)
 
おうちに飾ってあるランプも、素敵です…!


先日取材した酒向さんの記事は、こちらの本に載っております。


2013年12月9日月曜日

元信者

中学生のとき、
仲よくなった友達は、
皆バスケ部に入っていました。

「あなたもバスケ部に入ればいいのに!」
と言われたのを真に受けて、
「なんだか、楽しそう…」と思って
うっかり、入部してしまいました。

じつは、私は足も遅いし、運動は苦手です。
おまけに背も低い。

入ったバスケ部は
少数精鋭、市内でも強豪のチームでした。
もちろん、私は補欠です。

入ってから、
他の人たちと自分に
どれだけ差があるかわかって
愕然としました。

でも、やめませんでした。
「一度始めたことを、途中でやめるのはいけない」と
思っていたからです。

下級生が入ってきて
どんどん私を追い抜いていきました。
一部の人には意地悪をされることもありました。
監督にも、冷たくされました。

試合に出られるわけでもないのに
カッコいいウエアやシューズを、
「みんなでお揃いで買おう!」と言われ
母にお願いして、ずいぶんお金も出してもらいました。

私は、チームの役には立っていなかった。
それに、自分も全然楽しくなかった。
むしろつらかった。

でも、「やめてはいけない」と思っていました。

なぜだろう?

「頑張る教」の信者だったからです。
洗脳されていたのです。

あのときの自分に、こう言ってあげたいです。
「嫌なことからは、逃げ出してもいいんだよ」

でも、何かひとつくらい
入っていいことあったんじゃないか?
無理やり探してみたら、見つかりました。

子どもに、自分の失敗談として
話をしてあげられることです。

「お母さんね、最後まで頑張ってみたけど
大していいことなかったよ!」



初めて「火鍋」に挑戦しました!
おいしかった~!
こんなに大きな「きのこの山」が
あっという間になくなりました。





2013年11月19日火曜日

やめても平気

昔の「ザ・ベストテン」映像を見ていたら
百恵ちゃんの紹介をするアナウンサーが
こんなことを言っていました。

「とってもきれい好きの百恵ちゃん。
二日に1回は髪の毛を洗うそうです!」

ほんの30年くらい前はこんな感じだったのに、
今は一日2回洗う人もいるくらい
みんな、清潔好きになってしまったのですね…。

最近、本屋さんで、気になる本を見つけました。

タイトルはズバリ、
『シャンプーをやめると、髪が増える』

やっぱりね。

薄々そう思ってました。

髪が増えるかどうかはわからないけれど、
シャンプーって、絶対必要なものではないよね。

まだ全部は読んでいないのですが
要するに、
シャンプーで、皮脂を毎日きれいに取り去ってしまうことで
体はますます皮脂を出そうとする。
そういう悪循環になっているということらしいです。

髪はぬるま湯で洗い流すだけで十分。
べたつくのは最初のうちだけで
だんだん、臭いも落ち着いてくるそうです。

そういえば、五木寛之氏も
年4回しか髪の毛を洗わないと言っていたな~。

ブログ「健康にはワケがある」で紹介されていた
ワクチンの本の先生もそうだけれど
こんなふうに
みんなが「絶対必要でしょ」と思っているものを
「いりません」と堂々と言える勇気がある人を
私は尊敬します。そして信用します。

石鹸で体を洗うのは
もうずいぶん前にやめましたが、
シャンプーは……。
一気にやめる勇気はないけれど、
とりあえず 2日に1回にしてみました。

歳とともに、 美容にかける時間や手間は、どんどん減らしていくぞ!

六本木ヒルズにある、
Googleの社内を見学させてもらいました。
これが有名な「銭湯みたいな会議室」です!

2013年11月3日日曜日

謝罪の王子様

先日、家に帰ったら
ポストに宅配便の不在連絡票が入っていました。

再配達の連絡をしたところ、
「今日中に伺います!」と元気な返事。

でも、その日宅配便屋さんは、
来ませんでした。

急ぐ荷物でもなかったので
私はそれほど気にしませんでした。

次の日の午前中。
宅配便屋さんが、やってきました。
30歳前後の、男性です。

ドアを開けるなり、彼は言いました。

「昨日お電話をいただきまして!」
「はい」
「あの電話を受けたの、僕だったんです!」
「はぁ」
「実は……忘れて家に帰ってしまいました! 
本当に、申し訳ありません!」 (そしてお辞儀)

どうです、この謝り方!

言い訳はまったくなし。

100点満点!

久々に、気持ちのいい謝り方を見せてもらいました。
ちなみに、イケメンで有名な佐●急便でした。


「大統領の料理人」を観ました。
次から次に、おいしそうなフランス料理が登場…。
なんだか胃もたれしそうな気分でした。
7センチピンヒールで厨房を走り回るカトリーヌ・フロが
素敵。口角がいつもピッ!と上がってます。

2013年10月19日土曜日

私のヒーロー

ずっと前、ある若い女子アナの方に
インタビューをしたときのことです。

雑談しているとき、
私に幼稚園の息子(当時)がいることを
お話しました。
すると、彼女はこう言いました。

「私、わからないことがあるんですよね。
“体操のおにいさん”って、
ママさんたちにすごく 人気じゃないですか。
どういうところが魅力なんですか?
正直そんなに、カッコいいと思えないんですけど…」

ああ、子どもがいない人にとっては
そうなのかもしれないなぁ…。

私にとって、体操のおにいさんは
「恩人」といっても過言ではない人。

家事で忙しく、子どもの世話がなかなかできない朝、
子どもの機嫌が悪くなりはじめる夕方、
颯爽と現れて、私たちを救ってくれる。
おにいさんは、そんなヒーローでした。

「あ、い、う~!」と体操が始まると
どんなにホッとしたことか。
子どもと一緒に体を動かすだけで
家の中のどんよりした雰囲気が、
一掃される気がしました。

会社に行っている夫は知らない
自分の寂しさも
おにいさんならわかってくれる、
そんな気さえしました。

そしてもうひとり、
子育て経験のあるほとんどの人にとって
大恩人と言える人。

それは、やなせたかしさんです。

子育てが大変だった時期、
アンパンマンに、どれだけ助けられたことか…。

いくらお礼を言っても言い足りないくらいです。

東日本大震災で、被災したある女の子が
こんなことを言ったそうです。
「私、地震なんて全然怖くない。
だって、アンパンマンが助けに来てくれるもん!」

それを聞いて、やなせさんが書いた色紙が
テレビで紹介されていました。
アンパンマンのイラストの横に、
こんな言葉が書いてありました。

「ぼくが空を飛んでいくからね
きみを助けに行くからね」

子どもが生まれてまもなく
上京した父が、
上野のおもちゃ屋さんで
「アンパンマン電話」を買ってきてくれたのも、
忘れられない思い出。
今は、こんなスマートフォンになっております!

2013年10月10日木曜日

そんな朝

中三の子どもが、
京都に修学旅行に行きました。

その日はあいにく、 台風が関西を直撃。

出かける前に、私はこう言いました。
「もしかして、せっかく行っても
旅館で一日過ごすことになるかもしれないね」

すると子どもは、
「そうだね…。
でもねお母さん、それもまた、楽しいんだよ!」

そうか、そうだよね。

そして、出かけていく子どもの後ろ姿を
マンションのベランダから見送っているとき、
思ったのです。

「ああ、私の子育て、終わったな」と。

どうしてそう思ったのかは、うまくいえないけれど、
わかったのです。

もちろん、これからもご飯を作ったり
怒ったり、ケンカしたりもするだろうけど
もう、私がしてあげられることはほとんどない。
この子はこれから、社会の中で育っていくんだな。

なんだかとっても、寂しい…。
寂しいけれど、嬉しい。

そして思ったのです。
私の子育て、楽しかったな~!

お皿を洗いながら、なんだか泣けて泣けて
しょうがなかったのでした。

いろんな夕焼けの中でも
私の好きな感じの空。

2013年9月26日木曜日

負け惜しみ

前回のブログで書いた
経理の女性とのエピソードです。

ある日、給湯室で
一緒になりました。

当時私はまだ23~24歳。
とても暑い日で、ノースリーブのブラウスを
着ていました。

彼女が、にっこり笑ってこう言ったのです。

「気持よさそうね~
ちょっと、触らせて!」

そして、私の二の腕を触って言いました。
「素敵ね」

そのとき私は、面白い人だな~と思って
笑っただけだったのですが
今、この歳になって
彼女の気持ちがよくわかるのです。

テニスをしているとき、若い人を見ていると
つくづく「若いって、素敵だな」と思います。

ぴんと張った
汗をはじくような肌。

若いというだけで、美しい。
妬ましい。

「年齢を重ねたなりの美しさ」
なんていうけれど、
あれはおせじですね。
若い人にはかなわない。

でも、これだけははっきり言えます。

若い人には真似できない、
歳をとった女性ならではの素晴らしいところ。

それは、
コミュニケーション能力です。

たとえば、
瞬時に「自分と仲良くなれそうな人」を見分ける能力。
電車の中で、知らない人に声をかけられる積極性。

それがあるだけで、人生は
ぐんと楽しくなります。

そして、若い人につきものの、
顔から火が出るような恥ずかしい
間違ったコミュニケーションをするようなことも、
めったに、なくなります。

こんなふうに
歳をとることの素晴らしさを
語れば語るほど、
「負け惜しみ」
という言葉が浮かんでくるのは
どうしてなんでしょう?

ニューヨークの
60歳以上の女性だけの、
ファッションスナップ集。
見ると元気が出ます!





2013年9月1日日曜日

運命の友達

大学を出てすぐのころ、勤めていた会社に
50歳くらいの事務の女性がいました。

物静かで、とっても優しそうな感じで
いつも白いブラウスに、フレアースカート。
バレリーナみたいにほっそりしていて、髪の毛はシニヨン。

目が合うと、必ず微笑んでくれる。
話をすると、なんだかホッとする…
そんな素敵な人でした。

ずっと年下の私が言うのは変だけど
「少女」という雰囲気がありました。

ある日、彼女のお友達という人が
新たに、経理の人として入ってきました。

彼女もまた、とっても優しそう。
髪型や服装は違うけれど
物静かでほっそりしていて、
話をするとホッとする…。

お二人が、休憩時間に
楽しそうに話しこんでいるのを見ると
まるで「赤毛のアン」の、アンとダイアナみたいで
微笑ましくなってしまうのでした。

あんなに気が合う友達に会えて、うらやましいな。
そう思っていました。

事務の方に、「どういうお友達なんですか?」と
聞いてみて、びっくり。

あるとき電車の中で見かけて、
「あの人、私に似てるみたい…」と思ったのだそうです。
経理の方も、全く同じように思ったのだそうです。
そして、友達になったのだとか。

そんなことって、あるんだ。

だいたい、電車の中で友達を探そうなんて
思ったこともないし、
たとえ思っても、声をかける勇気があるかしら?

でもなんとなく、ふたりが出会ったところを
想像できる気がしました。
たぶん、なんとなく目が合って、
微笑んで…という感じだったんだろうな。

あれから25年。
お二人は、どうしているでしょう?
素敵なおばあさんになって
今も仲良くおしゃべりしたり
ときには旅行したり、しているかな。

思いがけないデザインのお花が咲きました。
こんぺいとうみたいです。

2013年8月10日土曜日

愛が試されるとき

昔、百恵ちゃんのドラマのセリフで
「愛することは信じること」
というのがありました。

そのときは、ふ~んという感じだったけど
子どもがだんだん成長するとともに、
本当にその通り…と
痛感しています。

信じるって、難しい。

夏休みも、仕事で出かけることが多い私。
帰って来ると、子どもは 必ず、
寝っ転がってテレビを観ている。
もしくは、ゲームをしている。
もしくは、昼寝をしている。

聞くと、「お母さんがいないときに
勉強はちゃんとやってるよ」 と言う。

ゲームは一日1時間以内というのが、
うちのルール。
「ゲームの時間、守ってる?」と聞くと
「お母さんがいないときは
全然やってないから」と言う。

絶対、ウソ。

でも、ウソだというハッキリした証拠もない。

こんなとき、
自分の「愛」が試されます。

信じなきゃ。

……って無理!

私にできることは
「信じているふりをすること」。

これがまた辛い。
「頑張ったんだね~」 と言いながら、
頬がピクピク。
みけんにシワ。

これも修業だと思って耐えるしかない。

一体、どんだけ私を成長させる気~?

もしかして究極の
「愛すること」とは、
「あきらめること」 なのかもしれません。

収納アドバイザーの小宮真理さん宅で
ごちそうになったケーキ。
イチゴに、いろんな顔がついてました。

2013年7月29日月曜日

50歳になる前に

「あ~、早く明日にならないかな~」
また言ってる。
息子は、楽しいことがある前日になると
決まってこう言います。

近所でお祭りがある前の日は、こう言ってました。
「今すぐ、明日の夕方になればいいのに!」

もったいないことを言うな。
こっちは、 「時間が経つのが早すぎる!」と
毎日思っているというのに……。

実は先日私、48歳になりました。
もう、ほぼ50歳です。
まさか自分が、50歳になるなんて……(まだだけど)。

若いときは、40歳を過ぎたら
自然に樋口可南子さんみたいになるんだろうなと
勝手に思っていたけれど、
実際には違ってました。

「大人っぽくなる」と「老ける」って
全然別のことだったんですね。

こうなったら、大人っぽくなるのはあきらめた。
楽しいオバサンを目指したいです。

そんな私が今、「いいなぁ」と思っているのは
野沢直子さんです。

毎日ブログを読んでいるのですが、
本当に大人げない。

ママ友達と、ヒップホップグループを結成して
練習し、発表会などにも出ているのですが
客観的に見ると、
「ばばあのどじょうすくい」なんだそうです。

想像できるわ~。

私も、姉の家に遊びに行ったとき
パフュームの踊りをやってみたくって、
一生懸命練習したことがあります。
見ていた姉は、「なんか、違う」とひと言。

ヒップホップを習っている姪に
「ちょっと踊ってみて」とお願いしたら
キレが違う。
っていうか私は、振りそのものもたぶん間違ってる。

きっと若い人は、
そういう「完成度の低い踊り」を
人前で発表したりしないでしょう。

でも、ばばあならOK。
「苦笑」で許される。
むしろ「可愛い」とか言われちゃうかも。
私もそのうち、何か発表したいです。

アラフィフの皆様、何か一緒にやりませんか?

ちなみに今、息子が楽しみにしているのは
9月の修学旅行です。
「あ~今すぐ、修学旅行の朝になればいいのに!」
なんてことを!

震災後、3回目の石巻です。
駅前のポストにも、石ノ森先生の
キャラクターを発見。可愛いです。

2013年7月7日日曜日

ふたつの出会い

先日、嬉しい出会いがふたつありました。
ひとつめは、これ。


Frank&Eileenの白シャツです。

雑誌で見て、いいなぁ、着てみたいなぁと
ずっと思っていました。

ときどき、お店で見かけたのですが
サイズが合わなかったり、
デザインがちょっと変わっていたり、
柄がついていたり。

私の体にぴったりの、真っ白いシンプルなシャツには
なかなか出会えませんでした。

でも、やっと見つけたのです。
シンプルな白で、XSサイズ。

XSで入るかな…?
私、水泳をやっていたから胸板が厚くて
肩がガッチリしているんです。

店員さんに、そんなふうに打ち明けると
「大丈夫。アメリカのXSですから。 とにかく、着てみてください」

試着してみたら、あら~ぴったり。
なんだかやせて見える。

「そうなんですよ!」という店員さん。

そして、こんなことを話してくれました。
「実は私、胸がないのがコンプレックスなんですけど…、
このシャツは、胸がある人にもない人にも
似合ってしまう、すごいシャツなんです。
私も、入ってきてすぐ購入したんですよ」

それからは、初めてと思えないほど話が弾んで
本当に楽しいひとときを過ごしました。

そうです。もうひとつの嬉しい出会いは
この店員さんとの出会い!

「どんなにスタイルよく見える方でも
必ず何かしら、コンプレックスを持っていらっしゃるんですよ。
それをカバーできる、素敵なお洋服を
一緒に探してあげられたときが、
いちばん嬉しい瞬間ですね」

これを聞いたとき、「そうそう、私も同じ!」と
思わず心の中で、叫んでしまいました。

職種は全然違うけれど、私の仕事も
何か問題を抱えている方、迷いの中にいる方の毎日が
少し楽しくなったり、明るく輝きますように……
それが目的です。

「なんだか私、とても楽しかったです」「私も!」
そんな言葉を交わして、別れました。

年齢はかなり離れているけれど
心が通じ合ったひとときでした。
またきっと、あの店員さんに会いに行こうと思います。

2013年6月26日水曜日

素敵なダメ親

先日、みうらじゅんさんのトークショーで
こんなお話を聞きました。

みうらさんが小さいとき、ご両親は
みうらさんが「これが好き」とちょっと言っただけで
それを一気に“箱買い”してくるような
子どもに甘~い親だったそうです。

だから、親の前で軽々しく「これが好き」と
言わないように気をつけていたのだとか。

振り返ってみうらさんは、こう言ってました。
「うちの親は、僕のファンだったんですね」

いい言葉。
将来、子どもにそう言ってもらえたら嬉しいな。

そして、
イラストレーターの安齋肇さんは
「徹子の部屋」でこんな話をしていました。

夏休みなどに、絵の宿題が出たとき。
提出日の朝、起きてみると、 必ず
自分の絵に、素晴らしい富士山などが
描き足してあるのだそうです。
(ちなみに、お父様は画家です)

おかげで毎回、美術では
いい成績をもらったと言ってました。

どちらも、子育て本などでは
間違いなく「ダメ親」と言われる行動でしょう。

でもなぜだか、しみじみといい話に思えるのは
おふたりの人柄のせいでしょうか?

考えてみました。
わかった。

安齋さんのお父様の行動には
子どもを思う気持ちだけでなく
芸術家としての「性(さが)」が感じられるからです。

そこに不完全な絵があるから、
描き足さずにはいられない、という。

凡人の私は、そういう人に憧れます。

ホームの真ん中にあるロッカールーム。
誰が、どんなときに使うんでしょう?
「コインロッカーに制服隠して~♪」という
キョンキョンの歌が頭に浮かびました。

2013年6月17日月曜日

「家族ゲーム」のお母さんの罪

最近、子どもに付き合って
「家族ゲーム」というドラマを見ています。

あらすじはさておき、
俳優さんたちがぴったりはまっているのが
素晴らしいなと思っているのですが、
登場人物のなかでも気になるのは、
鈴木保奈美さん演じる、お母さんです。

いつも身ぎれいにして、
毎日一生懸命お料理をして
家の中をピカピカに掃除して
子どものお世話もちゃんとして……。

それなのに、
子どもたちは不登校に非行、
夫には浮気され、
家庭内はめちゃくちゃ。
家庭教師からは、厳しい「罰」を受けることになります。

私は専業主婦ではないけれど、
それでもときどき、自分を見ているような気がして
胸が苦しくなってしまいます。

ママ友にも、見ている人は多いようで
先日、その話題になりました。
「怖いよねぇ…」
「ほんと、ほんと」
「あのお母さん、何が悪かったんだろう…」

世間体を気にしていたこと?
家族の顔色をうかがってばかりいたこと?
子どもを東大に行かせようとしたこと?

でも、あそこまでひどい目に遭うようなこと、したのかなぁ…?

料理、掃除、子どもの世話は、
主婦にとって、免罪符のようなもの。
「これだけは、ちゃんとやってます」といえば
誰にも責められることはなかったはずです。

たぶん、世の中がもっと素朴で単純だった時代には
それでよかったのかもしれない。

でも、今はそれだけじゃダメなんですよね。
いじめやら、受験やら、リストラやら……
そんな複雑な社会で
お母さんをやっていくのは、
本当に、難しい。

「子どもにとって、どんなお母さんがいいんだろうね」
みんなで、考え込んでしまいました。

ちょっと前ですが、
玄関の前にいた、ツバメたち。
近くに巣があるはずだけど
見つけられず、でした。



2013年6月5日水曜日

がんばらないぞ

先日、テレビを見ていたら
芸人の光浦靖子さんが、
なんだかキレイになった気がします。

話を聞いていると、
「エラ」が張っていたアゴのラインが
少しやわらかくなって
小顔になったのだとか。

その理由は…。
「食いしばり」をやめたから、だそうです。

食いしばりの癖があると、
エラのところの筋肉が発達してしまうといわれ、
「食いしばらないように、食いしばらないように…」と
気をつけて、 上下の歯をつけないようにしていたら
変化が出てきたのだそう。

実は私も、食いしばりの癖があります。
夜は、歯医者さんでつくってもらったマウスピースをつけて寝ます。
でも昼は、自分で気をつけるしかない。

口の中をリラックス。
力をゆるめて、上下の歯を離す……。
それでもふとしたときに気がつくと、
食いしばっているときがあります。

要注意なのは、急いで家事をしているときです。
出かける前に、洗濯物を干しているとき。
遅くなって、慌てて夕飯をつくっているとき。
歯を食いしばっている自分がいる。

食いしばりは、美容だけでなく
健康にも悪い影響があるので
恐ろしいことです。

ちなみに、食いしばりの原因はストレス。
自分では、そんなにストレスはないつもりだけど
実はあるのかな…?

若いときは「いつも頑張る人!」でもよかったかもしれないけど
これからは、 ゆるみ上手な人にならないと
いけないんだろうなぁ~。

安齋肇さんの還暦博覧会を見に行きました。
こんな、ゆる~い感じのお年寄りに なれたらいいな…。 「写真撮影自由」というのも、素敵!

2013年5月28日火曜日

過信

スケジュール帳を開いて、
2、3週間先の予定を何気なく見ていたら
また!
見つけてしまいました。

○の中に「パ」と書いてあります。
それも、3カ所に。
私の知らないうちに、 宇宙人がやってきて、
書いたに違いありません。

ウソです。
たぶん私が書いたのです。
っていうか、私以外書く人はいない。

でも、「○パ」がどういう意味なのか
どんなに脳みそを振り絞っても
全く思い出せません。

この3日間に、一体何があるというのでしょう。

これを書いたときの私に 言ってやりたい。
「自分の記憶力を、過信するな」と。

でも、私にはわかっています。
こうして自分を戒めたことすら
また、すっかり忘れてしまうのだということを。
老化って、恐ろしい……。

近所で開催された、東京蚤の市に行ってみました。
これが戦利品です。
ネックレスは、アメリカのアンティークものだそうです。

2013年5月23日木曜日

25年目の交代

25年ぶりに、名刺入れを買い換えました。

長い間使い続けた名刺入れは
カルティエの「マスト」というシリーズのもの。

大学を卒業して、初めて就職した小さな会社で
常務だった女性が、
入社祝いにと
新入社員全員にプレゼントしてくれたものです。

就職したての自分には、
全然似合っていなかったと思います。
それでも、使い続けているうちに
少しずつ馴染んできて、
いつの間にか、私の「お守り」のようなものになっていました。

でも、25年たつと さすがにボロボロです。
よし、買い換えよう!
「今の私にぴったりの名刺入れって、どんなのだろう?」

まずは、カルティエのお店に行ってみました。
この名刺入れで、今まで運よくいい仕事ができていたんだから
同じものを買い換えるのもいいかなぁ と思ったのです。
でも…… なんだか違う気がする。

一つ目は、プレゼントされたものだったけれど
今度は自分で、自分らしいものを選びたい。

グッチや、エルメスなども見てみましたが
背伸びし過ぎているようで、なんだかピンと来ない。

散々歩きまわったあげくに、目に留まったのは……
花柄の名刺入れです。

「肩に力入りすぎ!」と
私に話しかけているような気がしました。

ポールスミスのもので、
真夏に咲く花をモチーフにした
「ヘイジーパンジー」というシリーズだそうです。
初めての人に会う仕事が、楽しくなりそう。
これから、私のお守りになってくれますように。

「25年間お疲れさま!」

2013年5月15日水曜日

疲れやすい年頃

最近仕事で、
40歳前後の主婦の方にお会いする機会が
よくあります。

必ずと言っていいほど出てくるのが
「最近、疲れるんです……」という言葉。

「夜になると、もうグッタリ。
立ち上がりたくない、 何もしたくない、
って感じになってしまう」

そういえば、私も40歳前後の時期は
そんな感じだったかも。

電車の中や、街中で
元気なお年寄りの女性たちを見かけるたびに
「私も、あれくらいの歳になって
あんなに元気に出歩いたりできるだろうか?
きっと、できない」と思っていました。

でもいつの間にか、気づいたら
あまり疲れなくなりました。
夕飯の片付けが終わった後も
またパソコンに向かって、
仕事したくなります。

どうして疲れなくなったのだろう?
考えてみても、とくに理由は見つかりません。
ただ、その時期を「乗り切った」という感じです。

でもこれで終わりということではなく
これから、何度もそんな「疲れやすい」時期が
やってくるのかもしれません。

そんなときは、焦らず無理をせず
「そういう時期なんだ」と思って
のんびり、過ごせるといいな。

疲れにくくなった理由の
ひとつではないか?と思っているのが
「足指体操」。

足指を、グー、チョキ、パーの形に動かす運動を
毎日お風呂の中で、30回やってます。
最初はうまく動かなかったのですが
今ではすごく大きく動かせるようになりました。

外反母趾の治療のために 始めた運動ですが、
やっぱり足指って、全身に関係あるんだな~。


自由が丘「ベイクショップ」のパンケーキ。
もう、見た目だけでおいしい!
もちろん、食べてもおいしい。
 

2013年5月7日火曜日

オタクって何歳から?

洋服のことなんか、全然興味がなかったうちの息子。
「Tシャツ、どんなのがいい?」と聞いても
「何でもいいから。穴が開いてればいい」とまで言っていたのに。

先日、旅行に出かけようとしたときのこと。
突然こんなことを言い出しました。
「ねぇ、オレの格好ってオタクみたいじゃない?」

チェックのシャツにリュック、というのが
オタクの定番だと
どこかで聞きかじったようなのです。

「『あまちゃん』に出てくる鉄道オタクの人たちも
こんな感じだったじゃん」
「え~、そんなことないよ!
チェックのシャツっていっても、いろいろあるんだからさ。
それは、GAPで買ってきたカッコイイやつだし……」 と、
しどろもどろの私。

「第一、あんたはまだ子どもじゃない!?」 と言ったら、
「オタクって何歳から?」と聞き返されてしまった。
う~ん。

ところで、
子どもでも、ちゃんとした「オタク」の才能がある子って、
いるものです。
可愛いオタク。

近所に住んでいるDくんは、
ちょっと変わった男の子。
小さいときから、子どもらしいモノよりも
スターウォーズとか、インディ―ジョーンズが大好き。

うちでご飯を食べていたとき、
自分の観た映画の話をしているうちに、夢中になりすぎて
「それでね、こんなふうにね!」と
おかずの載ったお皿を逆さにひっくり返してしまったときには
本当に驚きました。

こんなこともありました。
小学生低学年のときに、児童館でイベントがあって
みんなで帰ろうとしたときのこと。
あるお母さんが「あ、忘れ物しちゃった」と言って
だれもいない体育館に引き返しました。

彼女を待っているときに、Dくんが言ったセリフはこれ。
「こういう場合、名探偵コナンだと誰か死んでるんですよね」

人のいなくなった体育館にひとりで引き返したところ、
死体を発見してしまう。
確かに、コナンの話にありそうな展開…。

ナイスです。
私、すっかりDくんのファンになりました。
このままスクスクと、
個性的なオタクとして成長して欲しいものです。

あまりに息子の机が汚いので
ぜ~んぶ床の上にぶちまけてみました。
 

2013年4月25日木曜日

触らせて!

思春期に差しかかった男の子の
ママたちが集まると
切ない話で盛り上がります。

小学校高学年ごろから増えてくるのは
「触らせてくれない」という嘆きの声。

ある日突然、
頭をなでようとすると
「触るな!」と言われた。

「抱っこしていい?」と寄って行ったら
「ふざけんなババア!」と言われた。

あるママは、
「せめて、寝ている間だけでも…」と思い
寝ている息子の頭をそっとなでようとしたら
気配に気づいた息子に
バッ!と振り払われてしまったのだそうです。

それまでは、ベタベタと密着して
暮らしていたのに、
急に、拒絶される寂しさ…。

そんな話をしているママたちは
まるで失恋した女の子のような表情です。

私も、息子が小学校のときは
寝る前に手をつないでいました。

隣の布団から、そ~っと手が伸びてくるのが
可愛かったなあ~。

でも、小学5年生になって
別の部屋で寝るようになると、
それもなくなりました。

確かに、私も寂しいけれど
それは、他のママ友が言ってる寂しさとは
ちょっと違うような…。

手を伸ばすと、無心に手を伸ばしてくるその素直さ。
照れもなく、迷いもなく手をつなぐ
あの可愛らしさが、永遠に失われてしまったことの
寂しさのような気がします。

銀色夏生さんが、
新しいつれづれノートの中で
公園に、保育園の手押し車がやってきたときの様子を
書いていました。

「幼児たちをひとりずつ先生が芝生に降ろしていく。
両手をあげて無邪気に脇腹をさしだす子らのかわいらしさ」

「むかむかするほどかわいい」という表現があり
わかるな~と思いました。

次にこの気持ちが満たされるのは
きっと、孫ができたときなんですね…。

平松洋子さんが紹介されていた
「5秒でできるおいしいお吸い物」。
とろろ昆布にお湯を注いで、
しょうゆを垂らし、ねぎを散らすだけ。
何か物足りないときに、助かります!

2013年4月17日水曜日

お店の人に言いたいこと

本屋さんで、本を買うときのいつもの会話。

店員さんが、カバーをかけようとするので、
「そのままでいいです」
「よろしいですか?」
「はい」
すると店員さんが、袋に入れようとするので、
「そのままでいいです」
「このままでよろしいですか?」
「はい、そのままで」
……めんどくさいのです。
毎度毎度、「そのままで」って何回言わせるの!

カバーをかけてもらう人って、
お客さんの何割くらいなんでしょう?

私としては、「そのままでいい」人が基本で、
カバーとか袋が欲しい人は自分から言う、
というシステムにしてもらいたいです。

またあるとき。
洋服を買って、レジで支払い。
そのあと、商品を受け取ろうとしたら
「お出口までお持ちします~」

ほんの3メートルくらい先の出口まで
紙袋を持って、しずしずとついて来られる。
これって、ちょっと恥ずかしいんですけど。
お姫様じゃあるまいし。

でも一度「大丈夫です」とかたくなに断ったら
困っているようでした。
マニュアルと違うと、
先輩に叱られるのかもしれません。

ついでに言いたい。
映画館で売っている食べ物や飲み物、
客層に合っていませんよ!
大福とか、かりんとうとか、ほうじ茶とか
置いて欲しいです。

あと、レストランのランチメニュー。
デザートも、ちょっとでいいから食べたいのです。
でも、この歳になって
普通のメニューを全部食べると、
デザートは入らないのです。
(若いときは、別腹に入ったけどね!)

メインのパスタとかを半量にして、
デザートをつけたメニューを希望します!

以上、40代女子の主張でした…。

胡蝶蘭が
3年連続で、咲きました。
やったー!

2013年4月8日月曜日

空白の1分間

毎週1回、テニスをしています。
いつも楽しみなのですが、
ひとつだけ、悩んでいることが……。

それは、試合でサーブするとき、
ものすごく緊張してしまうことです。

練習のときは、ちゃんと入るのに
試合だと入らない。
連続ダブルフォルト、なんてこともしょっちゅう。

「またダブルフォルトになったらどうしよう」
「周りの人に申し訳ない」
「いや、楽しまなくちゃ!」などと
思えば思うほど、
トスを上げる手が震えてしまいます。

こういうのって、ある程度の歳になれば
なくなると思っていたけれど
そうでもないんですね。

先日、テレビで「ちびまるこちゃん」を見ていたら
たまちゃんがピアノの発表会を控えて
ものすごくナーバスになっているという話でした。

「これは、私にすごく役立つ話かも!」
そう思っていたのに、
料理しながら見ていたせいで
肝心の部分を、見逃してしまった…。

気がついたら、たまちゃんは
ちゃんと落ち着いてピアノの演奏ができていました。

あんなに悩んでいたのに!
空白の1分間に、一体何があったの?
知りたいわ~。

テニスのコーチに
「緊張しない方法はありますか?」と
聞いてみました。
「ないです」というお答え。
そうですよね…。

もちろん、腹式呼吸をするとか
肩を回して力を抜くとか、
いろいろアドバイスはもらったのですが
あまり効果なし。

そんな私の最近の「緊張をとめるおまじない」は、
自分より大変な人を想像すること。
フィギュアスケートの浅田真央ちゃんとか、
あと1打で優勝が決まるときの石川遼くんとか。
「あの人よりマシ…」 と、つぶやきながら打っています。

結局、すごく自信が持てるようになるまで
練習を積むしかない。
という結論に達しつつある、今日この頃です。

食べ終わった「豆苗」の
根を、窓辺で栽培してみました。
わずか5日で、こんなに伸びるんですね!

2013年4月3日水曜日

ようこそ後輩

友達がうちに遊びに来てくれて、
一緒にコーヒーを飲んだ。
久しぶりに会ったのに、 なんだか彼女、
浮かない顔をしている。

「急に老眼が始まっちゃって…」
ああ、そうなんだ。
彼女は、私より3つ下の44歳。
もともと視力がすごくいい人だから
老眼の進みも早いのだろう。

「通勤電車の中で、本を読むのが楽しみだったのに
字が見づらくなったから、最近は読むのもやめたの」
「老眼鏡掛ければ?」と言うと、
「だって……混んだ電車の中で
わざわざ老眼鏡を掛けたり外したりするのも
大変じゃない?」
確かに。

それに、彼女の外見は、どう見ても30代。
ロングヘアーに素敵なスーツ、 9センチハイヒールで
いつも颯爽としている。
そんな彼女にとって、人前で老眼鏡を掛けるのは
さぞかし抵抗があるに違いない。

私だって、
老眼はとっくに始まっていたけれど
その進行の速さに
最近またげんなりしていたのだ。

「ねえねえ、これ見て」
私は彼女に、コンパクトな英和辞書を出して見せた。

「この間、電子辞書が故障しちゃって、
久しぶりにこれを開いてみたの。
どう? 読める?」
「何これ、字、小っさ!
どんだけ目から離しても、読めないよ」
「でしょう~! 私も、ショックで……!
だって、以前は平気で使ってたんだよ」

ほんとだよね~と、ふたりで笑った。

抵抗しても、しょうがないね。

字の大きな辞書を買えばいいんだわ。
彼女と話しているうちに、
気持ちが明るくなったのでした。


目黒川でお花見。
桜って、どうしてこんなに
天候不順な季節に
わざわざ咲くんでしょうね?

2013年3月31日日曜日

赤ちゃんの涙

先日、久しぶりに
9カ月の赤ちゃんを預かった。

ママと別れるとき、激しく泣いて
そのまま、4時間のうちほとんどを、
赤ちゃんは泣いて過ごした。

夫とふたりで、交互に抱っこし続け、
私は久しぶりに筋肉痛になってしまった。
赤ちゃんは本当に可愛らしく、痛ましく、けなげだった。

こんなとき、どうしても
子どもを保育園に預け始めた頃のことを
思い出さずにはいられない。

入園したのは、子どもが1歳1カ月のときだった。
子どもによって
すんなり保育園になじめる場合もあるようだが、
うちの子はそうではなかった。
毎朝、私と別れるときに激しく泣いた。

あるときは、保育士さんに抱かれながら、
小さい足の親指と人差し指で
私のバッグの持ち手を必死でつかんで
行かせまいとした。

あるときは、土下座するように
床に突っ伏しておいおい泣いていた。

追いすがる子どもを、引きはがすようにして
保育園を出て、駅まで自転車を飛ばした。
電車に飛び乗ると、決まって私は泣いた。

それでも、会社をやめられなかった。
私は仕事に夢中だった。

それに、1年間の育児休暇の間、家にいて
ノイローゼ寸前だったことを思い出すと
どうしても仕事をやめる勇気がなかった。

あのとき私は、子どもを毎日
悲しみのどん底に突き落とし、
自分のやりたいことを優先した。
それにはどんな言い訳も、通用しない。

遅刻してもいいから
一緒に泣いてあげればよかった。
もう少し長く、育児休暇をとればよかった。
後悔してももう、あのときには戻れない。

子どもはすでに、
ときには母親を疎ましく思うほど
大きく成長してしまった。

でも、まだ時間はある。
子どもが私の手から飛び立ってしまうまでに、もう少し。
それまで、できることを精一杯やらなくちゃ。


松戸にある「きれいのたね natural table」でランチをいただきました。
3月のランチは「自分へのやさしさGift」。
ブロッコリーと玄米のスープ、桜の花と菜の花のゼリー寄せ、
雑穀トマトソースと豆乳のグラタン…
無農薬・無添加・オーガニックにこだわった素材だそう。
どれもとってもおいしかったです!
(会員制・予約が必要です)
http://www.kireinotane.jp/cafe.html

2013年3月22日金曜日

レンガの小径

「すみません、○○くんいますか」
コドモのお友達から電話がかかってくる。

「ごめんね、遊びに行っちゃったんだよ」
「……そうですか、わかりました」
電話が切れる。

それがどうしたの?と言われそうだけれど
私、こういうのに弱いのだ。
胸がシュン、となる。

彼はきっと、
「どうして僕を誘ってくれなかったんだろう?」と
思っているだろう。

前は、彼がいちばんの仲良しだったのに
クラスが変わって、しばらくすると
コドモは、別の子といつも一緒に
遊ぶようになってしまったのだ。

度々、電話がかかってくるけれど、
コドモは出かけていたり、
「約束しちゃったから、ゴメン」と言って断る場合が多い。

「一緒に遊べばいいじゃない?」と言うけれど、
「グループが違うから、難しい」のだとか。
彼らには彼らの世界があるのだから、
私がそれ以上口をはさむのは、間違っている。

コドモの友達には
きっとそのうちに
もっと親しい友達ができるだろう。
電話を切った後だって、
サッサと別の友達に電話して
楽しく遊んでいるかもしれない。
そう思いたい。

私が子どもの頃は、
電話なんてあまり使わせてもらえなかった。
友達と遊びたいときは、 直接家に行った。

せっかく訪ねていったのに
留守だったときの寂しさ……。
「もしかして、本当はいるのに
隠れてるんじゃない?」なんて思いながら
ピンポーンという音が、
家の中に鳴り響くのを
いつまでも聞いていた。

松田聖子ちゃんの「レンガの小径」という歌がある。
彼とケンカしてしまって
しばらくして、家に行ってみたら
引っ越してしまった後だった、という歌詞だ。

「呼び鈴を押したけど、もう誰もいない」
大人になって、この歌を聞いたとき
思わず涙が流れてしまった。

きっと、 この寂しさをたくさん知っている人と、
知らないまま、幸せに歳をとる人がいるんだろうな。

お気に入りのカップで
コーヒーを一杯、が
一日の始まりです。

2013年3月18日月曜日

立場というもの

私の父は、昭和9年生まれ。
それほど威張っているほうではありませんが
周りのみんなは、一家の長として
それなりに気を使っています。

ところがコドモは、そんなことはお構いなし。
息子が幼稚園くらいのとき、
私の父に対していろいろと命令しているのを見て
いつも驚かされました。

「おじいちゃん、そこで目つぶって片足で立ってて」

「これ(ずっと握っていてしおれた草)持ってて!」

父が憮然として、いちいち
「嫌だ」と言ってるのも
とってもおかしかった。

ふざけ合っているうちに
手加減なしの息子に思い切り殴られて
髪の毛が乱れていた父の様子は
いまだに、思い出すたび笑えます。

でも人は成長すると、だんだん
相手の立場に応じたふるまいが
できるようになってきます。
面白くないけれど、それが
大人というものでしょう。

かくいう私は、
なかなかそれができなくて、たまに失敗します。

息子が通っていた
保育園の先生との「二者面談」のときです。

先生は短大を卒業したばかりの女の子。
私は30代半ばのおばさんでした。
最初は、真面目に敬語を使って
子どもの様子などを聞いたりしていたのですが
なんだか、ヘンじゃない?という気持ちに…。

結局、途中からは
「先生、彼氏はいるんですか?」
「こういう仕事だとなかなか“出会い”ってないでしょうね~?」
「合コンとか行くの?」
などなど、関係ない話で
盛り上がってしまいました。

他のママは、ちゃんと最後まで
「立場」を守って話しているのでしょうか? 知りたい~。

ところで今、私が違和感を持ってしまうのは
ファストフードなどでの会話です。

店員さんが、中学生くらいの客に対しても
ていねいすぎるほどていねいな
敬語を使っている場面。

マニュアルなんだろうけど。
モヤモヤするわ~。
もっと普通でもいいんじゃない?

人間同士というより、
肩書きが肩書きに対して話してるみたいです。


かつて保育園の連絡帳に
「コドモの前髪を切りすぎて、鳳啓助になっちゃいました~」と書いたら、
先生から「それは誰ですか?」というお返事が。
知らないよね~(涙)。「エロガッパ!」



2013年3月10日日曜日

先生と呼ばれた日々

ほんの短い間だけれど、
私は「先生」と呼ばれたことがある。

大学時代、田舎の高校に
教育実習に行ったときのことだ。

受け持ったのは、高校1年生。
当時の私は外見も、
中身も 大学生にしては幼稚だったと思う。
彼らと、それほど変わらなかった。

「東京から来た大学生」に
女の子たちは、興味津々だった。
「先生、ディズニーランド行ったことある?」
「芸能人に、会ったこともある?」
毎日、休み時間にはまとわりついてきて
私は生まれて初めて、大変な人気者になった。

「先生もいいかなぁ」なんて、ちょっと思ったりした。

クラスに、とっても可愛い女の子がいた。
ちょっぴり、背伸びして 突っ張ってるな…という感じだったけど
媚びていないところが、いいなと思った。
私は彼女が好きだった。

ある日、彼女は「態度が悪い」という理由で
担任の先生につよく叩かれた。
みんなの前で。

私は、ひどくショックだった。
「叩かなくたって、いいじゃん!」と心で叫んだ。
でも、何も言えなかった。

せめて、「私は味方だよ」と伝えたくて
じっと彼女の方を見たけれど
彼女はじっとうつむいていて、
ただ恥ずかしさと、悔しさに耐えていた。

その後、声をかけようと思ったけれど
ふたりきりになれるチャンスはなく、
別れの日が来た。

とうとう最後まで、彼女には何も言えなかった。
ただ、肩に手を置くだけでもよかったのに。

生徒たちにプレゼントされた
大きなぬいぐるみを抱いて
私は学校を後にした。

やっぱり、私は先生にはなれないなぁ。
そう思った。

あのときの彼女に、伝えてあげたかった。
学校って、辛いところだよね。
でも、この先に
まだまだ人生はつながってるんだよ!

彼女はどうしているかな?
きっと、素敵な人生を送っていることでしょう。

2013年3月4日月曜日

ご飯を食べる前に

友達の家に遊びに行っていたコドモが
帰ってきて、こう言いました。

「●●(友達)のお母さんってさあ、
ちょっと、やさしすぎるんじゃない?」

ほお。
どうしてそう思うの?

「だってさ、 お母さんがご飯つくってる途中で
●●が『今日の夕飯、マックがいい!』って言ったら
子どもたちだけ、マックってことになったんだよ!」

ふーん。なるほどね。

でももしかしたら、お母さんもたまたま
おかずがたりないな~って思ってたのかもよ。
それに、 ご飯に関する考え方は、
おうちによって 様々だからね。

でも、覚えていて欲しいのは
手作りであれ、マックのハンバーガーであれ、
出されたご飯に、絶対に文句を言ってはいけないということ。

そして、ご飯を食べる前に
「自分には、これを食べる資格があるかな?」 と
考えてみること。
一生懸命、働いたかな? 勉強したかな? 誰かの役に立ったかな?

自分にふさわしくない
贅沢なご飯を食べたがるような人にだけは、
ならないでね!


作家の東直己さんが、ずっと念願だった
刑務所暮らしを体験し、本にまとめたもの。
「真面目な人が刑務所に入るのって、難しいんだな~」とわかりました。
刑務所で出てくる食事のメニューも、興味深いです。

2013年2月22日金曜日

「手作り」は恥ずかしい?

先日、中学二年生のコドモが
友達をたくさん家に呼ぶことがありました。

私がいないときは
お友達を呼ばないことにしているので
めったに、ないことです。

私は、張り切って
ケーキを焼くことにしました。
コドモの好きな
パイナップルとさくらんぼのケーキです。

お友達が集まったので
ケーキを持って行こうとすると……。
「それはやめて」と、コドモ。

驚いて、「なんで? どうして?」と聞くと
「恥ずかしいから」。

ボー然……。
小学校のときは、喜んでみんなで食べてたじゃない!

恥ずかしいって、何が??
「何ででも、恥ずかしいから!」
そして、ポテトチップスの袋を持って
部屋に消えました。

せっかく作ったのに。忙しい中、頑張ったのに!
私はそんな悔しい気持ちを、なかなか収められず
お友達が帰った後、「ごめんなさい」と言ってきたコドモに
つい、嫌味を言ってしまいました。

しばらくしてそっと部屋をのぞいてみると、
ふて寝している様子。
でもなんとなく、目が赤い。

「恥ずかしい」と思うのも、成長なのかもね。

夜、一緒に食べたケーキは
とってもおいしくて
やっぱり、出したかったな~と
あきらめ悪く、思ったりしたのでした。


久しぶりに、ピアスを買いました。
「ファイアーナイト」という
インドの石だそうです。
名前も素敵!

2013年2月11日月曜日

小さな絆

神保町の交差点で信号待ちをしているとき、
突然、後ろから声をかけられました。

「すみません、 私、ホームレスなんですけど
100円をめぐんでいただけないでしょうか」

見ると、40歳前後の男性。
リュックをしょっていて
顔も洋服も、全てがひどく汚れています。

「すみません、いま小銭がないので……」
とっさにそう答えると、
「そうですか、すみません」と
笑顔でおっしゃいました。

歩いているうちに、後悔が……。
100円くらい、あげればよかったのか?
100円と言わず、1000円とか?

でも、あまりにびっくりしたし、
なんだか怖かったのです。

しばらく歩いて、そっと振り返ってみました。

彼はただ、ゆっくりと歩いていました。
行く先もなく。
ただ時間が過ぎるのを待つように。

私には、戻って声をかける勇気は
ありませんでした。

あの人はまだ若かった。
一生ホームレスと決めたような人ではなく
ちょっとしたきっかけで
今はそうなっているだけ、 という感じがしました。

何が正解かはわからないけど、
次にもし、同じようなことがあったら
お金を貸してあげようと思います。
そして、いつか返せるようになったら
赤十字に寄付してください、と言おうかなと思っています。

時間があるときなら NPOとか、
相談窓口を調べて
教えてあげることもできるでしょう。
一緒に行ってあげることもできるでしょう。

次こそは。
小さな絆を、つくれる人になりたいと思います。

友人が、ひとりでやっていた
カフェをたたんで
布小物や洋服の作家として
スタートすることになりました。
まだ、HP準備中ですが、ブログから
購入ができます。
ぜひ のぞいてみてください!

アトリエ・ミシェル
http://ameblo.jp/atelier-michelle/

2013年2月2日土曜日

すべてを語る顔

「アバウト シュミット」という映画が大好きです。

先日、友達にすすめていたら
久しぶりに自分も観たくなって
またDVDを観てしまいました。

主演は、ジャック・ニコルソン。

映画が始まってすぐ、
その顔と、たたずまいだけで
すべてが伝わってきます。

普通に勤めあげて
定年退職を迎えた男性。
美しかった妻も、普通のばあさんになってしまった。
大切な一人娘も、ただのバカ男と結婚しようとしている。

周りの人をバカにしているわりには
本人もいちいち間抜けで
すごく笑えるけど、 なぜか悲しいです。
ああ人生って、悲しいな…と
思いながらも、やっぱり笑えます。

初めのうちは、
これ、私のお父さんにそっくり!と思って観ていたけど
もしかして「私にもそっくり?」という気になってきました。

この映画のジャック・ニコルソンは、
最優秀主演男優賞を逃したそうですが
素晴らしい演技でした。

もうひとり、最近
「顔とたたずまい」だけで
素晴らしい!という役者さんが……。
朝ドラの、武田鉄也さんです。

先日実家で観ているとき、母が言いました。
「この人は今、日本中から嫌われとる!」

キャンピングカーで
旅に出るシーンが大好き。
うらやましいなぁ~。

2013年1月23日水曜日

On My Own?

ずっと観たかった「レ・ミゼラブル」を
ようやく観に行きました。

始まってすぐに、気づきました。
「これ英語かぁ!」

ちょっと考えれば、当然のことなのです。
キャストは全員英語圏の人たちだし。
ヒュー・ジャックマンがフランス語を猛練習、なんて
聞いてなかったし。
「アマデウス」だって「SAYURI」だって英語だったし。
でも、私の心の準備ができていなかった…。

フランスが舞台だけど、英語。
どうしても違和感が……これって私だけ?

言語と場所は、切り離せないもの。
言語こそ文化だと思っています。
母国語をあれほど誇りにしているフランス人の人たちは、
この映画をどう思っているのでしょう?
私たちに置き変えてみると、 明治維新の話を、
中国語で映画化されたような感じ…?

そのとき思い出したのが
20年以上前に帝国劇場で観た「レ・ミゼラブル」。
ジャン・バルジャン役の鹿賀丈史さん、素晴らしかった~。
あのときと同じ気持ちで、観ればよいのね。
これは、イギリスで大人気のミュージカルの、映画版。

こんなふうに、自分が昔見た「レ・ミゼラブル」の
感動を思い出しながら、
この世界に浸っている人も
たくさんいるのかもしれませんね。

映画の俳優さんたちの歌と演技、素晴らしかったです。
何度も涙しました。
でも、私にとってやっぱり
「On My Own」は
島田歌穂さんの歌が最高です!

映画のあとは、パンフレットをじっくり読んで
余韻に浸るのが楽しみです。

2013年1月19日土曜日

笑ってはいけない その2

子どもが小さい頃のことです。
夫の母も一緒に、
4人で動物園に 行くことにしました。
途中で、電車を乗り換えるために
降りたところ、 夫が「あ、バッグ忘れた!」

バッグを網棚に載せたまま、
電車は行ってしまいました。
財布なども、入っていたのに……。

その瞬間、私は
「ワハハ!」と笑ってしまいました。
見ると、夫も、夫の母も深刻な顔。
「こんなときにどうして笑うの?」と言いたそうです。

いや、笑うでしょ普通……。
もしかしてこれは、文化の違いでしょうか?
私は九州で、夫は東北出身です。

もうひとつ、だいぶ前のことです。

離婚問題で悩んでいる
友達のA子と会い、 喫茶店で話を聞いていました。

涙ながらに語る彼女の話を聞いているうちに
私もつい、もらい泣きしたりして…。

そのうちに、
彼女の夫の浮気相手の話になりました。
いろいろな経緯があり
彼女も一度、相手の女性に会ったのだそうです。

「それが、私よりキレイな女だったら
まだ許せるじゃない!
でも、その女って、その女って……、
モミアゲが長いような女なんだよ!」

……プーッ!
笑ってはいけないと思ったけれど
ガマンしきれず、吹き出してしまいました。
それまでが深刻だっただけに
「モミアゲ」という言葉に異常反応。

でも次の瞬間、「ゴメン!」と言って、
真剣な顔に戻ろうと頑張りました。

ふと見ると、
彼女がテーブルに突っ伏しています。

笑うなんて無神経だった……。
彼女を、傷つけてしまった……。

「A子ゴメン! ほんっとゴメン!」
私は青くなり、必死に謝りました。
「大丈夫だよ。そんなヘンな女より、
絶対A子のほうが勝ってるからさ。
ねぇ、元気出してよ!」

すると聞こえてきたのは 彼女の笑い声……。
泣いていたのではなく、突っ伏して笑っていたのでした。

それからは、ふたりともしばらく
「モミアゲ、モミアゲ……」と
うわごとのように言いながら、
涙を流し、笑い続けました。
周りのお客さんに、不審がられるほど……。

ちなみに彼女も私も、九州出身です。
……って、そんな結論?

ニューヨーク旅行したときに
MOMAで見た、アート作品。
下手さが愛らしくて笑える……。
合羽橋で修行して!

2013年1月16日水曜日

笑ってはいけない

毎年、おおみそかに
「笑ってはいけない」という番組があり
いつもコドモが楽しみにしています。

確かに、 「笑ってはいけない」といわれればいわれるほど、
笑いたくなってしまうことって、
あるものです。

私も子どものころは、
卒業式の予行演習とか
親戚が集まる法事とかで
訳もなくおかしくなって
笑いをこらえきれず、大人に怒られていました。

さすがに大人になった今、
そういうことは減りましたが……。

大人が、絶対に笑ってはいけない場面。
それは、「子どもを叱っているとき」です。

私のコドモが保育園の頃、
いつもふざけすぎて
先生を困らせている時期がありました。

「一度ちゃんと叱っておかないといけない!」と
思い立ちました。
それも、本気で怒っているところを見せるために、
真剣に話をしなければいけないと。

保育園から帰って、
「ちょっと、そこに座りなさい!」と 恐い顔で言いました。
そして、正座で向かい合ったところ……。

驚いたことに、
コドモが、プーッと吹き出したのです。

「コラッ! 笑うな!」 当然、私は怒りました。
コドモは「ハイッ!」と返事をしたものの
わなわなと唇が震えています。

そして私も……
「笑ってはいけない、笑ってはいけない」と
思いながら
どうしても、おかしさがこらえきれず。

お説教する声も、震えてしまって
笑っているのがバレバレでした。
それからの時間は、お説教というより
単なる「笑いガマン大会」 になってしまったのでした。

水に落ちてはいけない!
一緒に行ったお友だちは、落ちてしまいました…。

2013年1月8日火曜日

出会い

新しい年が始まりました。
今年も、できるだけこのブログを
続けていきたいと思います!

そして、たくさんの本を読み
いい映画を観たいです。

年明け早々、いい本に出会いました。
早川義夫さんの『たましいの場所』。

お名前に見覚えがあり、
確か、昔ジュリーの曲をつくっていらしたような記憶が…。

一時期、音楽活動をやめて
本屋さんをしていらしたのですが
再び、歌手として活動していらっしゃるそうです。

胸にしみる言葉がたくさんありました。
どれか紹介したいと思いましたが
あまりにもたくさんあって選べないので、
ふと開いたページにあった言葉を ここに載せます。

「生きていくなかで、気持ちいいことがいちばんいい。じーんときたり、ほろりとしたり、スカッとしたり。  
 人と出会うのも、何かを作り上げるのも、なぜ、そうするのか、何を求めているのかと言えば、気持ち良さを求めているのだ。自分自身が気持ち良くなること。そこから始めなければならない。そこが出発点でありたい。」
(早川義夫『たましいの場所』ちくま文庫より一部抜粋)

私も、もう一度原点に戻って
自分が気持ち良くなるように
一所懸命働こう。
さあ。

ひと目惚れして買いました。
手前から、ホヤ カルノーサ コンパクタ、
ヒメオウゴンカゲツ。