2013年12月28日土曜日

静かなお別れ

クリスマスイブの夜のことでした。

夫はまだ会社、子どもは塾。
ひとりでパソコンに向かって、
絶対に今年じゅうには終わりそうもない仕事に
無駄な抵抗を試みながら、
ひとり、
フルーツケーキが焼きあがるのを待っていました。

あれ? いつの間にか
オーブンレンジの音が消えている。

見に行くと、
彼は、ひっそりと息を引き取っていたのでした。
音もたてずに。

たたいても、電源を入れ直しても
もう二度と、息を吹き返すことはありませんでした。

彼がうちにやってきてから12年間。
思えば、長い付き合いだったね…。
毎日、こき使ったよね…。
今までありがとう。

未完成のケーキは、どうしよう?
オーブントースターだと、たぶん火が強すぎる。

そこで蒸し器の登場。
思っていた仕上がりとは違うかもしれないけど
火を通せば、食べられるはず。

そういえば、蒸し器、最近使ってなかったなぁ。
これからはもっと使おう。

誰かが消えることで
輝きを取り戻す人もいる。

電子レンジにお礼の気持ちを込めて
掃除をしながら、そんなことを考えました。

2013年の終わりに
印象に残った小さなできごとでした。

今年も、つたないブログを読んでいただいて
ありがとうございました。

今年の後半は、心が乱れて、まとまりがなく
途中まで書いては、消すということを
何度も繰り返しました。

書けば書くほど、
書くことって、本当に難しいなと思います。
でも、頑張って 来年も書き続けたいと思います。


お仕事でお世話になった、
布小物作家の酒向志保さんのご主人(ランプ作家)が
本を出されました。
「手作りで楽しむビーズランプ」サコウダイスケ(日本ヴォーグ社)
 
おうちに飾ってあるランプも、素敵です…!


先日取材した酒向さんの記事は、こちらの本に載っております。


2013年12月9日月曜日

元信者

中学生のとき、
仲よくなった友達は、
皆バスケ部に入っていました。

「あなたもバスケ部に入ればいいのに!」
と言われたのを真に受けて、
「なんだか、楽しそう…」と思って
うっかり、入部してしまいました。

じつは、私は足も遅いし、運動は苦手です。
おまけに背も低い。

入ったバスケ部は
少数精鋭、市内でも強豪のチームでした。
もちろん、私は補欠です。

入ってから、
他の人たちと自分に
どれだけ差があるかわかって
愕然としました。

でも、やめませんでした。
「一度始めたことを、途中でやめるのはいけない」と
思っていたからです。

下級生が入ってきて
どんどん私を追い抜いていきました。
一部の人には意地悪をされることもありました。
監督にも、冷たくされました。

試合に出られるわけでもないのに
カッコいいウエアやシューズを、
「みんなでお揃いで買おう!」と言われ
母にお願いして、ずいぶんお金も出してもらいました。

私は、チームの役には立っていなかった。
それに、自分も全然楽しくなかった。
むしろつらかった。

でも、「やめてはいけない」と思っていました。

なぜだろう?

「頑張る教」の信者だったからです。
洗脳されていたのです。

あのときの自分に、こう言ってあげたいです。
「嫌なことからは、逃げ出してもいいんだよ」

でも、何かひとつくらい
入っていいことあったんじゃないか?
無理やり探してみたら、見つかりました。

子どもに、自分の失敗談として
話をしてあげられることです。

「お母さんね、最後まで頑張ってみたけど
大していいことなかったよ!」



初めて「火鍋」に挑戦しました!
おいしかった~!
こんなに大きな「きのこの山」が
あっという間になくなりました。