2014年3月19日水曜日

お弁当教室を開こう!

この春から、息子は高校生。
ママ友と話しているうちに、こんな話題になりました。
「いよいよお弁当生活に突入だよね~。
そのこと考えるとゆううつで…。
誰かつくってくれないかな? お金払うから」

そうか~。
彼女も私も、子どもを保育園にあずけていたので
お弁当を毎日つくるのは初めて。
私はたま~につくるのは楽しかったし、
毎度同じメニューでもよかったけど
これからはそういうわけにもいかないかも…。

それに、運動部の男子のお弁当は、
とにかく大きい。
ちゃんと埋められるのだろうか?

そこで、ママ友5人を集めて
うちで「お弁当教室」を開くことにしました!
講師は、料理研究家のサゴイシオリさんです。

サゴイさんのお子さんは、まだ小学生と保育園生。
「少し先のことだからあまり考えたことがなかったけど
いい機会です、勉強になります~」と
快く引き受けてくださいました。

まずはお弁当づくりの基本から…。
量のこと、栄養のこと、おかずとご飯のバランス、お弁当箱選びのことなど
意外に知らなかったことばかり。
時間がないときの簡単メニューや、
冷凍しておくと便利な食材、
空間が空いたときのお助けメニュー、 つ
くっておくと安心なタレまで教えていただきました。

そして、サゴイさんが作ってきてくださったおかずを
みんなで、自分の息子用のお弁当箱に詰めてみました。
「すごい、豪華~」「これなら喜ばれるよね」
最後は、みんなで楽しく試食。

そのときサゴイさんが話してくださった、お友達の話が
とっても印象に残りました。
「今回、いろんな友達にお弁当の思い出を聞いてみたんだけど、
なんと365日、毎日同じおかずだったっていう人がいたんです。
シューマイと、枝豆と」

へぇ~! 同じおかずが続くことはあるけれど、
365日とはびっくり。
サゴイさんは彼女に、「そのお弁当で、どうだった?」と
聞いてみたそうです。
そうしたら、彼女はこう言いました。
「別に不満はなかったよ。
感動もないけれど、失望することもなかったから、
いつも安心してお弁当箱が開けられたの」

いいお話。
安心って大事なことだよね。

毎日違うものにしなきゃっていうのは、
こちらの勝手な理想だったのかも。
一同、なんだかとっても納得して、ちょっと肩の力が抜けたのでした。

一方サゴイさんのお母様(とっても料理上手)は、
ときどきすごくチャレンジャーになって
「冷やし中華」などをお弁当に入れてくれるので、
がっくりすることもあったのだそうです。
……結果はどうあれ、愛を感じます。

なにをつめようかな~。みんなでワイワイ、盛り上がりました!

サゴイシオリさんのHPはこちらです。
http://www.sagoishiori.com/

2014年3月2日日曜日

涙のわけ

子どものとき、
母が泣くのを見たことがありませんでした。
テレビで感動したとき以外には。

そんな母が、泣いたことがあります。
高校生のときのこと。

私と弟、そして母の3人で、夕食をとっていました。
その日のメニューはカレー。

母のカレーはいつも甘すぎて
私たちは、だんだん物足りなくなってきていました。

「テレビのグルメ番組でやっているような
辛~いカレー、一度食べてみたい!」
そんな風に、何度かお願いしたのですが
「辛過ぎるのは身体に悪いから」と
いつも母は言うのでした。

その日も、「また辛くない~」と
つい文句を言った私と弟。

すると突然、母の目から涙がツ~。

ええっ、うそでしょ!
私と弟は、焦って
「あんたが悪いんだよ」「お姉ちゃんのせいだよ」と
押し付け合いました。

なんで、あのくらいのことで泣いたんだろう?
いつもは、「体に悪いから!」って怒るだけなのに…。

母と同じくらいの年になった今、
しみじみ思います。

女の40代後半って、
いろいろとつらい時期。
だいぶ、たまっていたんだろうな。

長年住み慣れた街から
引っ越して1年くらいのときでした。

私たちはすぐ友達ができたけれど
専業主婦の母には、
知り合いもいなくて寂しかったはずです。

あの頃は自分のことばかり考えていて
母が毎日どんなことを考えて
どんなふうに過ごしているのかなんて
思ってもみませんでした。

あのときの母のそばに立って
こんな風に言ってあげたいです。

「お母さん、思いっ切り辛いカレー、
一緒につくって食べようよ!
ヒーヒー言いながら食べたら
すっきりするかもよ!」

こんな表札を見つけました…!