インタビューをしたときのことです。
雑談しているとき、
私に幼稚園の息子(当時)がいることを
お話しました。
すると、彼女はこう言いました。
「私、わからないことがあるんですよね。
“体操のおにいさん”って、
ママさんたちにすごく 人気じゃないですか。
どういうところが魅力なんですか?
正直そんなに、カッコいいと思えないんですけど…」
ああ、子どもがいない人にとっては
そうなのかもしれないなぁ…。
私にとって、体操のおにいさんは
「恩人」といっても過言ではない人。
家事で忙しく、子どもの世話がなかなかできない朝、
子どもの機嫌が悪くなりはじめる夕方、
颯爽と現れて、私たちを救ってくれる。
おにいさんは、そんなヒーローでした。
「あ、い、う~!」と体操が始まると
どんなにホッとしたことか。
子どもと一緒に体を動かすだけで
家の中のどんよりした雰囲気が、
一掃される気がしました。
会社に行っている夫は知らない
自分の寂しさも
おにいさんならわかってくれる、
そんな気さえしました。
そしてもうひとり、
子育て経験のあるほとんどの人にとって
大恩人と言える人。
それは、やなせたかしさんです。
子育てが大変だった時期、
アンパンマンに、どれだけ助けられたことか…。
いくらお礼を言っても言い足りないくらいです。
東日本大震災で、被災したある女の子が
こんなことを言ったそうです。
「私、地震なんて全然怖くない。
だって、アンパンマンが助けに来てくれるもん!」
それを聞いて、やなせさんが書いた色紙が
テレビで紹介されていました。
アンパンマンのイラストの横に、
こんな言葉が書いてありました。
「ぼくが空を飛んでいくからね
きみを助けに行くからね」
![]() |
子どもが生まれてまもなく 上京した父が、 上野のおもちゃ屋さんで 「アンパンマン電話」を買ってきてくれたのも、 忘れられない思い出。 今は、こんなスマートフォンになっております! |