2013年4月3日水曜日

ようこそ後輩

友達がうちに遊びに来てくれて、
一緒にコーヒーを飲んだ。
久しぶりに会ったのに、 なんだか彼女、
浮かない顔をしている。

「急に老眼が始まっちゃって…」
ああ、そうなんだ。
彼女は、私より3つ下の44歳。
もともと視力がすごくいい人だから
老眼の進みも早いのだろう。

「通勤電車の中で、本を読むのが楽しみだったのに
字が見づらくなったから、最近は読むのもやめたの」
「老眼鏡掛ければ?」と言うと、
「だって……混んだ電車の中で
わざわざ老眼鏡を掛けたり外したりするのも
大変じゃない?」
確かに。

それに、彼女の外見は、どう見ても30代。
ロングヘアーに素敵なスーツ、 9センチハイヒールで
いつも颯爽としている。
そんな彼女にとって、人前で老眼鏡を掛けるのは
さぞかし抵抗があるに違いない。

私だって、
老眼はとっくに始まっていたけれど
その進行の速さに
最近またげんなりしていたのだ。

「ねえねえ、これ見て」
私は彼女に、コンパクトな英和辞書を出して見せた。

「この間、電子辞書が故障しちゃって、
久しぶりにこれを開いてみたの。
どう? 読める?」
「何これ、字、小っさ!
どんだけ目から離しても、読めないよ」
「でしょう~! 私も、ショックで……!
だって、以前は平気で使ってたんだよ」

ほんとだよね~と、ふたりで笑った。

抵抗しても、しょうがないね。

字の大きな辞書を買えばいいんだわ。
彼女と話しているうちに、
気持ちが明るくなったのでした。


目黒川でお花見。
桜って、どうしてこんなに
天候不順な季節に
わざわざ咲くんでしょうね?

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